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北朝鮮にはやはり抑止と圧力で――共和党系中堅専門家たちの提案

2009/05/20 13:18

 

 オバマ政権の外交は「とにかく話し合いを」という基本姿勢が目立ちます。
 
 それでうまく進む場合もあるのでしょうが、こと北朝鮮に対してはこれまでのところ、「とにかく話し合いを」式アプローチはまったく機能していません。
 
 それどころか逆に北朝鮮はどんどん強気に出てきています。
まるでアメリカのオバマ新政権をすっかり甘くみたかのようです。
 
 そんなときにブッシュ前政権で北朝鮮に関して重要な政策部門に就いていた新進から中堅の専門家3人が論文で新政策を発表しました。北朝鮮に対する新たな政策の提案です。
 
 これを読むと、アメリカにもいろいろあるな、と思わされます。
 
 アメリカの政策論議の多様性が実感できます。
 
 その内容を簡単に紹介します。
 
米前政権の専門家提唱 対北政策「新たな抑止、圧力行使を」
2009年05月15日 産経新聞 東京朝刊 国際面


 

 【ワシントン=古森義久
 
 米国のブッシュ前政権で北朝鮮の核兵器問題に直接かかわった中堅の専門家3人が、同前政権の末期と現オバマ政権に共通する対北朝鮮政策の基本に反対する代替案をこのほど発表した。
 
 同案は北朝鮮が一定の報償を得れば核兵器を放棄するという米側の従来の大前提を否定し、日米同盟の強化や拉致問題の重視を含む新しい抑止や圧力の行使を提唱している。

 この新政策提案は、保守系政治週刊誌「ウイークリー・スタンダード」の5月1日号に「ピョンヤンに圧力をかける」という題の論文として発表された。
 
 筆者はブッシュ政権の国務省、国防総省や国家安全保障会議で数年間、北朝鮮問題を直接に担当した30代から40代の3人の専門家。

 同論文はまず北朝鮮の最近のミサイル発射や核施設の再稼働、国際査察の排除などは、米側のブッシュ政権後半からオバマ政権にいたる「北朝鮮は十分な経済や政治の報償を得れば核兵器を放棄する」という大前提が間違っていたことを明白にしたと述べる一方、「中国が北朝鮮の核放棄のために影響力を行使する」という6カ国協議の前提も間違いだったと断じている。

 また、新政策は抑止と拡散防止などを目指す現実的なアプローチでなければならないとして、
 
 (1)日米同盟の再復活(ブッシュ政権の北朝鮮への融和で打撃を受けた日米同盟を、F22戦闘機の対日売却や日本人拉致問題解決への協力増大で修復する)
 
 (2)米韓同盟の再定義(米軍は北の地上砲火の撃滅能力の強化に集中し、韓国軍は高度兵器を増強する)
 
 (3)北の核とミサイルの拡散防止強化(北からイランシリアへの核とミサイルの移動を防ぎ、多国間の大量破壊兵器拡散防止構想PSI=を拡大する)
               
                  -などをまず大枠として提案した。

 その上で同論文は北朝鮮への直接の具体策として、米国政府が
 
 (1)北の政権の外貨収入源への財政制裁を再開する
 
 (2)シリアのプルトニウム炉建設にかかわる北朝鮮の個人や組織に制裁を科す
 
 (3)東アジアでのミサイル防衛を強化する
 
                  -ことなどを提唱した。

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コメント(17)

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2009/05/20 14:02

Commented by リップンチェンシン さん

やはり、リー・エドワーズ氏の著書で主張されていることとにていますね。日米保守層の主張は重なり合う点が多い。

アメリカ民主党支持層にはいないんでしょうか?

 
 

2009/05/20 14:29

Commented by 古森義久 さん

リップンチェンシン さん

保守層というか、現実派というか、普通派というか、ですね。

 
 

2009/05/20 14:45

Commented by 花うさぎ さん

古森さん

良識あるこの三人の専門家の政策をオバマ大統領が採用してくれればよいのですが、ほとんど可能性はないでしょうね。

 
 

2009/05/20 15:32

Commented by starbeast さん

古森様
「F-22売却」…これには空自と私のようなオタクな空自フリーク、製造工場を抱えた州には喜ばしい話ですね。対して中国には耐え難い話かも…
冗談はさておいて、空自にしてみれば相手方「数的優位」の状況で対応が恒に求められていますから、圧倒的な制空力を持つ機体が必要なのですが…。
「F-35を」という話もあるのでしょうがリフトエンジンを装備するってのはイマイチ信頼性が…。(単一甲板型護衛艦とF-35の組み合わせってのも魅力的ではありますが)

 
 

2009/05/20 16:47

Commented by temple さん

古森記者こんにちは

核兵器がテロリストの手にわたることは、世界平和にとって最悪のシナリオです。この世界がもっとも懸念している出来事の元凶になりそうなのが北朝鮮です。北朝鮮はすでにミサイル技術、ニセドル札、覚せい剤等を国策として密売を行なってきました。

桂・タフト協定ではありませんが、国際平和のため、日米中露が(裏で?)手を組み、中国による北朝鮮統治(中国による北朝鮮併合)を容認、いや推進すべきではないかと思いますね。中国北朝鮮を併合すれば、東アジアに核保有国が増えません。これは日本の国益です。

 
 

2009/05/20 21:12

Commented by izatoru さん

オバマ大統領イスラエルネタニヤフ首相が会談しましたが、イスラエルと日本の立場が、似たように見えてしまいます。
どちらも、近隣の攻撃的な国から脅しをかけられているにも関わらず、オバマ大統領は、脅しをかけている国に甘い対応をしているように見えてしまいます。

 
 

2009/05/20 21:23

Commented by 古森義久 さん

花うさぎ さん

オバマ政権の政策へのインプットにはなりうると思います。

なにしろオバマ政権の北朝鮮政策はいまのところ破綻、というより、存在しないような状態ですから。

 
 

2009/05/20 21:27

Commented by 古森義久 さん

starbeast さん

F22を日本のような主要同盟国にも売らないという議会の決定は民主党リベラルのオビ下院議員から始まったといえます。それが政権の政策にまでなっていったのも、アメリカらしい展開でした。

しかし種々な理由でこの現状に反対する議員たちも多いようです。
見通しはまだわからない面もあるということです。

 
 

2009/05/20 22:37

Commented by va-s さん

北朝鮮という国がもし、なにかしらの制圧の中での許された行動範囲での行動が外部から(おもに日本)見て強気にみえるのではないか?とおもいます。

 今、アメリカという国は知識層によって誘導され過ぎているような感じです、少し前にRUSH LIMBAUGH(ラッシュ リムボウ)で彼はこの国の頭脳(IVY leagueの連中)はもう少し建設的な事ができないのかと嘆いていた。(笑)
 北朝鮮に影響力を持っている中国、日本からの支援を受けなおかつアジアを貪欲に貪る中国、それを許してきたアメリカに出来る事をもう一度考えてもらいたいが外交ではあまりにも分が悪いのでしょう。
 制裁を加えたとしても骨抜きをされる、抜け道をあける作業をする人間がいると思います。知識層の閉鎖的な社会に訴えかけることと政治的に訴えることと同時進行したほうがいいとおもいます。論文は表立つので逆に引いてしまう方が多いと、そしてこの専門家達は論文によって「立場を保障してもらいたい」と感じるのは私だけでしょうか?

 
 

2009/05/20 23:24

Commented by koku さん

古森さま

北朝鮮ICBMの開発をやめるわけないです。その現実から出発して軍事を抜くと、残るのは外交的、経済的圧力。外交的な圧力は普通の国なら効果がありますが、ああいう国ですから。
残るのは経済的に締め上げて、開発をできるだけ遅らせることです。ICBMを作るのだとしても、できるだけ時間をかけさせる。またできるだけ数を少なくさせるのが現実的対応です。時間がたつ内に代替わりもあるでしょうし、そうなれば政策の転換とか、ICBM計画の放棄だって可能性としてはありうるわけです。

ブッシュさんは、夢を見て正反対をやらかしましたが。。。。。日本ももっと制裁を強化するべきです。

 
 

2009/05/21 06:30

Commented by 古森義久 さん

izatoru さん

ただしイスラエルでは国民は国家の危機にはみな決起して、戦いますよね。

日本はどうなのか。

 
 

2009/05/21 06:34

Commented by 古森義久 さん

va-s さん

この論文の筆者たちは自分たちの地位が上がることを望むというより、自分たちの政策提言が採用されることをなによりも望んでいるようにみえます。

北朝鮮金正日体制がもし崩壊すれば、いまよりは日本にとってよい状態が生まれると思います。その可能性は北朝鮮問題を真剣に考える人間は誰でも、頭のどこかで想定しているでしょう。それを口に出すか、出さないかの違いはありますけれど。

 
 

2009/05/21 06:36

Commented by 古森義久 さん

花うさぎ さん

三人のなかには、オバマ政権になっても政権に留まっていて、自分から去ったという人もいるようですから、また登用される可能性はないでしょうね。

それほど党派制の強くはない人たちですが。

 
 

2009/05/21 06:37

Commented by 古森義久 さん

temple さん

中国による北朝鮮併合というのも、おもしろい発想ですね。

ただ現実にそういくかどうか。

 
 

2009/05/21 06:40

Commented by 古森義久 さん

koku さん

圧力、制裁という路線をさらに先に延長していくと、レジーム・チェンジという目標がどうしても浮かんできますね。

実際に達成可能かどうかは別ですけれども。

 
 

2009/05/21 09:48

Commented by parkmount さん

To 古森義久さん
> temple さん
>
>中国による北朝鮮併合というのも、おもしろい発想ですね。
>
>ただ現実にそういくかどうか。

これがステイタス・クオ以外で、北朝鮮以外の六カ国にとって、最も飲み込み易い解決策ではないでしょうか。それが、金正日以後の支那傀儡政権であろうがその表向きの形は重要ではありません。北朝鮮を押さえ込むことで、イランやそれ以外の問題解決のパターンに成るやも知れません。

 
 

2009/05/21 12:43

Commented by 古森義久 さん

parkmount さん

中国も隣の主権国家を本当に征服してしまうようなことは現在の世界常識からして、できず、困っているようですね。

 
 
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2009/05/20 22:42

湯浅博さんの新党首批判は妥当か [ハレルヤ新聞]

 

http://sankei.jp.msn.com/world/china/090520/chn0905200321001-n1.htm 湯浅さんの秀逸なコラムは、いつも楽しく拝見している。 ただ5月19日の産経朝刊にあった「くにのあとさき」での新党首批判は、もしかした…

 

2009/05/20 22:07

私のマイ・ブログ批評(3) [無党派日本人の本音]

 

 06年5月17日にブログを始めて4年目になりました。 西も東も判らぬ私に多くの方々からのご批評やアドバイスなどで支えて頂きながら、また諸先輩のエントリーを見よう見まねしながら、老いの歩みでやっとここ…