オバマ政権の外交は「とにかく話し合いを」という基本姿勢が目立ちます。
それでうまく進む場合もあるのでしょうが、こと
北朝鮮に対してはこれまでのところ、「とにかく話し合いを」式アプローチはまったく機能していません。
それどころか逆に
北朝鮮はどんどん強気に出てきています。
まるでアメリカのオバマ新政権をすっかり甘くみたかのようです。
そんなときに
ブッシュ前政権で
北朝鮮に関して重要な政策部門に就いていた新進から中堅の専門家3人が論文で新政策を発表しました。
北朝鮮に対する新たな政策の提案です。
これを読むと、
アメリカにもいろいろあるな、と思わされます。
アメリカの政策論議の多様性が実感できます。
その内容を簡単に紹介します。
米前政権の専門家提唱 対北政策「新たな抑止、圧力行使を」
2009年05月15日 産経新聞 東京朝刊 国際面

米国のブッシュ前政権で北朝鮮の核兵器問題に直接かかわった中堅の専門家3人が、同前政権の末期と現オバマ政権に共通する対
北朝鮮政策の基本に反対する代替案をこのほど発表した。
同案は
北朝鮮が一定の報償を得れば核兵器を放棄するという米側の従来の大前提を否定し、日米同盟の強化や拉致問題の重視を含む新しい抑止や圧力の行使を提唱している。
この新政策提案は、保守系政治週刊誌「ウイークリー・スタンダード」の5月1日号に「ピョンヤンに圧力をかける」という題の論文として発表された。
筆者は
ブッシュ政権の国務省、国防総省や
国家安全保障会議で数年間、北朝鮮問題を直接に担当した30代から40代の3人の専門家。
同論文はまず北朝鮮の最近のミサイル発射や核施設の再稼働、国際査察の排除などは、米側のブッシュ政権後半からオバマ政権にいたる「
北朝鮮は十分な経済や政治の報償を得れば核兵器を放棄する」という大前提が間違っていたことを明白にしたと述べる一方、「中国が北朝鮮の核放棄のために影響力を行使する」という
6カ国協議の前提も間違いだったと断じている。
また、新政策は抑止と拡散防止などを目指す現実的なアプローチでなければならないとして、
(1)日米同盟の再復活(
ブッシュ政権の北朝鮮への融和で打撃を受けた日米同盟を、
F22戦闘機の対日売却や日本人拉致問題解決への協力増大で修復する)
(2)米韓同盟の再定義(米軍は北の地上砲火の撃滅能力の強化に集中し、
韓国軍は高度兵器を増強する)
-などをまず大枠として提案した。
その上で同論文は
北朝鮮への直接の具体策として、
米国政府が
(1)北の政権の外貨収入源への財政制裁を再開する
(2)シリアのプルトニウム炉建設にかかわる北朝鮮の個人や組織に制裁を科す
-ことなどを提唱した。

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