中国の国有企業がグローバルな規模で石油や鉱山資源の獲得に努めていることは、すでに広く知られています。
では各国でのそれら中国企業はどんなパフォーマンスを演じているのか。知られているようで、あまり知られていない実態です。
その点を調査した結果をまとめた報告書がワシントンで公表されたのを記事にしました。
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【朝刊 国際】
記事情報開始■海外進出の中国石油・鉱山企業 現地法律や習慣、軽視 米機関報告
【ワシントン=古森義久】ワシントンの大手国際問題研究機関の「ウッドローウィルソン国際学術センター」はこのほど中国の石油企業や鉱山企業の世界規模での活動を分析した調査報告書を発表した。
報告書によると、資源開発を外国で進める中国企業は外国の習慣や法律を重視せず、社会的責任や透明性にも欠けるため、現地で紛争を起こすことが多いという。
「中国の石油と鉱山の企業と資源資産の統治」と題する報告書は、ワシントンに拠点を置き、開発途上国でのエネルギー資源開発を専門に研究するジル・シャンクルマン氏らによって作成された。
報告書は、グローバルな石油取得活動を展開する中国国有企業の中国石油天然ガス集団(CNPC)、中国石油化工集団(SINOPEC)、中国海洋石油総公司(CNOOC)、中国中化集団(SINOCHEM)や、その他の鉱山資源を開発する中国冶金(やきん)科工集団公司、中国金属建設会社など官民の企業の実態を調べている。
報告書は、これら中国企業が欧米や日本の同種企業にくらべ、「環境保護、企業統治、企業の社会的責任などについて企業内の体制も幹部の意識からみても重視していない」とし、「経済協力開発機構」(OECD)が作成した「採掘産業透明性構想」が自然資源の国際規範となっているにもかかわらず、中国企業はそれに加わっていないことを批判的に指摘した。
石油以外の鉱山資源の開発について、中国企業が石油分野よりも小規模なことなどから、相手国の実情への配慮も欠いているとしている。
その結果、起きた衝突などの実例(別表)を報告書は挙げている。
「この種の事件が起きたのは、中国企業側の幹部たちの配慮や知識の不足からの地元社会の文化、民族、社会、宗教などの実情に十分な注意を払わなかったことが主要因となった」と報告書は結論づけ、中国企業に活動先の外国の実態をよく知る努力を強めるとともに、企業の社会的責任や透明性を増すことを勧告している。
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■中国企業の海外での衝突例
▼コンゴ共和国で各種の鉱山資源の開発を続けていた一連の中国企業群が今年3月、生産や投資を突然、停止し、現地従業員の給料も未払いのまま撤退してしまった。その結果、両国間の対立となった。
▼パプアニューギニアでニッケルの開発を続けていた中国金属建設会社(MCC)が現地住民から環境破壊の抗議を受け、現地労働者の扱い方にも不満を浴びて、今年5月、大規模な暴動の被害を受けた。
▼ペルーの各種鉱山資源の開発を続けてきた中国首鋼集団が現地労働者の扱いを不当だと非難され、今年春、暴動的な抗議の被害を受けた。
▼ガボンの鉄鉱石資源を開発してきた中国機械設備輸出入会社(CMEC)は現地での活動に地元住民を雇わず、中国人のみを使ったことなどを非難され、ここ数年、大規模な抗議の標的となった。
▼スーダンやエチオピアで石油その他の資源を開発する中国企業の技師、労働者はここ数年、地元社会の慣習を無視したなどとされ、拉致や殺人という一連の暴力行為の被害者となってきた。
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パプアニューギニアでの今年5月の地元住民の中国企業への抗議騒動



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