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「ハート・ロッカー」は反戦映画ではない

2010/03/11 09:22

 

 アカデミー賞作品賞を受けた映画「ハート・ロッカー」について、この意外な受賞が決まったことは速報のような形で、このブログでも報じました。

 

 その後にこの映画についてもう一度、記事を書きました。

 この映画は普通の意味の反戦映画ではないという点を強調しました。

 

 その記事を紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アカデミー賞ハート・ロッカー」 イラク戦争 米国民の“屈折”写実
2010年03月09日 産経新聞 東京朝刊 国際面


 

 【ワシントン=古森義久イラク戦争を主題とした映画「ハート・ロッカー」が7日、超大作の「アバター」を退けてアカデミー賞作品賞を受けたことは、写実に徹したこの映画の質とともに、米国民のイラク戦への屈折した思いをも反映したといえそうだ。

 ハート・ロッカーとは文字どおりには「傷ついたロッカー」という意味だが、俗語では「激しい痛みの場所とかその期間」あるいは「棺おけ」という意味だという。
 
 ビグロー監督によるこの映画は昨年7月に米国で封切られたが、限定された映画館だけでの上映で、当初は話題になることも少なかった。 

 それ以前に米軍のイラク戦争を描く映画が4本ほど制作され、上映されたが、いずれも無残な不人気だった。
 
 4本とも米国のイラクでの軍事活動を否定的に描き、反戦の政治スタンスを強く打ち出していた。 

 記者(古森)は「ハート・ロッカー」を昨夏、見て、同じイラク戦争を描写しても、政治メッセージがなく、米陸軍の爆弾処理班の活動を批判も称賛も表さず、最後まで冷徹なタッチで追う点に引き込まれた。
 
 その内容を本紙で昨年9月、いちはやく報じた。

 映画ではバグダッド市街などに仕掛けられた爆弾を探知し、不発とする作戦が迫真のサスペンスで描かれる。
 
 ときには爆弾は冷酷に炸裂(さくれつ)し、処理班の隊員を殺す。
 
 爆弾と人間の戦いの描写からこの対テロ戦争の過酷な異色性が浮きぼりにされる。

 しかし隊員の一部が復員後の米国社会で精神面の後遺症に苦しむ様子をちらりとみせる最後の部分は反戦とも取れる余韻を残していた。
 
 そして「ハート・ロッカー」は少しずつ話題の輪を広げていった。
 
 興行成績では全米で20位前後となり、他のイラク戦争映画には差をつけた。

 アカデミー賞の選考過程では「アバター」と好対照をみせた。
 
 制作費では2億3千万ドル対1100万ドル、興行成績では20億ドル対1600万ドルという差だった。
 
 だが「ハート・ロッカー」は「アバター」を破ったのだった。

 受賞の理由をあまり読みすぎるのも危険だが、米軍のイラクでの命をかけた戦いを過ちとして切り捨てることなく、綿密に追うというスタンスが米国民の多くには魅力だったのだろう。

 ビグロー監督は女性としての初の監督賞とともに最高作品賞を得て、壇上では黄金立像のオスカーを高く掲げ、「まずこの賞を米軍将兵の男女にささげます」と叫んだのが印象的だった。

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コメント(15)

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2010/03/11 10:47

Commented by koku さん

Cosplay さん

国を守って戦うのは、全世界のどの国でも普通のことであり、その普通のことすらできない日本人が言うことは、ただの臆病者の愚痴、言い訳にしかすぎません。

 
 

2010/03/11 11:15

Commented by starbeast さん

「復員軍人の現状に反戦ともとれる‥」
おそらくそれは“反戦”と言うより「復員軍人に対する米国社会の扱い」に対しての反感ではないでしょうか?
監督が授賞式でスピーチしたところを見ましたが、そこでは「Afghanistan、Iraqやその他全世界で戦うアメリカ兵士達に捧げる」と言っていました。この台詞などは明確な合衆国将兵への連帯を示したモノでしょう。
「政府の命令によって戦地に赴いた兵士達を出来る限りの体制で受け入れるべき」‥それはVietnam戦争当時の反戦運動を経験した世代の復員兵士達に対する反省から生まれてきたのでは無いのでしょうか?
「戦地の極限状態を経験してきた兵士達に国内で現状を知らないまま非難してきた事への反省」…映画『DearHunter』以降(ひょっとすると『TaxiDRIVER』以降かな)のHollywoodのスタンスのようにも思えます。

 
 

2010/03/11 14:45

Commented by 古森義久 さん

koku さん

この映画はイラク戦争の大義を信じて、生命の危険を冒すアメリカ人青年たちの物語です。そもそもいまのアメリカ軍の将兵はみな志願であり、そのまた志願がイラクでの任務ということになるわけですから。

 
 

2010/03/11 14:48

Commented by 古森義久 さん

starbeast さん

いまイラクに新しい民主主義国家が形成されてきたのは、まさにアメリカ主導のイラク戦争の成果です。

オバマ大統領もいまのイラクの民主化には礼賛の言葉を送り続けています。

いまもなおイラクにフセイン政権あるいはその延長が存在した場合の中東全域への脅威、不安定を考えれば、イラク戦争イラク国内には民主主義を、地域には安定をもたらしたといえますね。

 
 

2010/03/11 15:36

Commented by 古森義久 さん

Cosplay さん

<戦争は、いつもでも、どこでも政策失敗してしまうアホ政治家の乱暴子供ぶりゲームだ。>


では問いましょう。

中国の共産党が国民党を破った戦争も「アホ政治家の乱暴子供ぶりゲーム」なのか。

アメリカを主体とする連合軍がヒトラーのドイツと戦った戦争もアホはゲームなのか。この戦争も無用だったのか。この戦争がなければ、ヒトラーは全世界を制覇しただろう。

返事は一回の書き込みだけにしてくださいよ。

 
 

2010/03/11 19:47

Commented by 花うさぎ さん

古森さん こんばんは。

>「まずこの賞を米軍将兵の男女にささげます」と叫んだのが印象的だった。

これが良い意味でのアメリカなんでしょうね。

日本も見習うべきだと思います。

 
 

2010/03/11 20:59

Commented by 刑天 さん

はじめましてこんばんは。

イラク軍もいつか核という大量破壊兵器を疑惑ではなく紛れもなく多数保有するアメリカに侵略戦争を仕掛けて一般市民を虐殺し、キレたヤンキー共のテロリストが仕掛けた爆発物を淡々と処理して、その様子を題材にイラク人監督が映画を作ってアカデミー賞を受賞すれば、アメリカ人も自分らがどれだけ偽善に満ちているか分かるでしょうね。

 
 

2010/03/11 21:18

Commented by papamizui さん

古森様
今朝の産経新聞に、アフガン派兵へ・・・の記事が掲載されていました。
女性士官「戦死、人生の誇り」の見出しが有りました。
掲載された写真には、初々しい若者の姿が映し出されていました。
戦争の善悪はさておき、この様な若者が、米国のみならず、世界の多くの
国に存在しています。
何方かのコメントに、以下のようなものが有ります。
「侵入してきた野獣を防衛出来ない村のようなことは、今の地球上では、ほぼ存在しないと考えてもよいです。」
つい数日前の出来事、ナイジェリアの地方でイスラム教徒が、キリスト教徒を多数虐殺した記事が載っていました。
自己勝手に物事を判断する人が実に多い事か、この日本には。
首相になる条件として、汝・戦争を指揮する気概有るや無しや、を問うべきと思います。戦争、そして犠牲に対し甘んじて、評価を受ける気概のない者は、即刻首相を辞して欲しい。



 
 

2010/03/11 21:32

Commented by goldenkiwi さん

>刑天さん
イラク戦争イラク有志連合に武力制裁をうけたのは大量破壊兵器の是非ではなく湾岸戦争での停戦協定違反です。
もちろんその中に大量破壊兵器を所有しないことも盛り込まれていますが。

イラク湾岸戦争の停戦協定において定期的に核を含む大量破壊兵器を所有または開発していないか査察を受ける義務がありました。しかし査察団の査察を妨害したり、さらにフセインはイスラエルを脅すような言動を繰り返し、少数民族やシーア派住民を虐殺するなどまったく反省をしていなかったようです。

フセインは経済制裁を受けてもなお改める様子が無く制裁が武力制裁に切り替わったのは当然の結果といえます。

イラク戦争湾岸戦争の継続戦争であり元はといえばクウェートを侵略したイラクが悪いのです。

 
 

2010/03/11 22:32

Commented by 刑天 さん

goldenkiwi 様

>イラク戦争イラク有志連合に武力制裁をうけたのは大量破壊兵器の是非ではなく湾岸戦争での停戦協定違反です。

侵略を武力制裁と言いかえるのは、ベトナム侵略を懲罰と言いかえる中共と大差ないですね。

>イラク戦争湾岸戦争の継続戦争であり元はといえばクウェートを侵略したイラクが悪いのです。

そもそも論を言ってもいいのなら、中東に首突っ込んだ白人が悪いということになってしまいますが。

 
 

2010/03/11 22:35

Commented by goldenkiwi さん

To Cosplayさん
>イラクが悪いなのに、何故米国の若者を犠牲するのか

アメリカ徴兵制ではなく志願制の国です。
強制されたものではなく自ら志願して国防や世界を脅かすテロやならずもの国家と戦うために自分の命も顧みず頑張っているのです。

あなたの発言は米国の兵士を馬鹿にしていると思われても仕方ありませんよ。

 
 

2010/03/11 23:05

Commented by goldenkiwi さん

To 刑天さん
>侵略を武力制裁と言いかえるのは、ベトナム侵略を懲罰と言いかえる中共と大差ないですね。

何を持って有志連合の行為を侵略といえるのでしょうか?
湾岸戦争における停戦協定(講和条約ではない)をフセイン政権はことごとく破っただからこそ停戦協定が無効になり再び戦争が起こったわけです。これを侵略というのは暴論ですよ。

>そもそも論を言ってもいいのなら、中東に首突っ込んだ白人が悪いということになってしまいますが。

では今も中東はオスマン帝国の植民地だったでしょうね。
WW1がなければトルコも今のように民主化しているかわかりませんよ?


 
 

2010/03/12 00:28

Commented by 刑天 さん

goldenkiwi様

>何を持って有志連合の行為を侵略といえるのでしょうか?

他国に侵攻して主権を奪ったのだから侵略です。

>では今も中東はオスマン帝国の植民地だったでしょうね。

IF話をして何が言いたいのですか?

 
 

2010/03/12 00:42

Commented by 古森義久 さん

花うさぎ さん

国家の要請と期待を受け、みずから志願して戦闘地域に向かい、命の危険を冒す自国の男女たちに、まずアカデミー賞の杯を捧げる。

アメリカのよいところですね。というかアメリカの正常なところかもしれません。

というのは他の諸国、中国でもロシアでも北朝鮮でも、自国が大義とみなすことに命をかけた自国民には素直に敬意を表するだろうからです。

 
 

2010/03/12 00:44

Commented by 古森義久 さん

papamizui さん

アフガニスタンに出征するアメリカ人の女性将校が戦死を誇りに思うと、淡々と語ったという話は、私は記事の筆者から直接に聞きました。

こういう人間たちが存在するということ、日本に知らせる意味はありますね。

 
 
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