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民主党の「対等な日米同盟」はチョコレート

2010/03/13 23:55

 

 民主党が対米安保政策として「対等な日米同盟」というスローガンを唱えていることは、すでに周知です。

 

 その民主党が「対等な同盟」とは何かを問われて、答えられないでいることも周知の事実です。

 

 ところが最近、ある民主党議員は同じ質問をされて「ギブ・ミー・チョコレートの時代は終わったということだ」と答えたそうです。

 

 「ギブ・ミー・チョコレート」とはiいわずもがなですが、米軍占領時代のGIたちに日本の子供がチョコレートをくれとねだっていた現象を指します。

 

 この民主党議員は日米同盟の「対等」について、そんな表現を使って答えた、いや、そんな表現でしか応答できなかった、ということです。

 

 これは日米同盟という日本の国家安全保障についての冷静で論理に基づくべき議論で、まったく情緒的な言葉を持ち出してきて、議論を避けてしまう、という逃げとしか思えません。

 

 そんな点をアメリカ側の知日派の筆頭マイケル・グリーン氏が取り上げ、批判しています。氏は産経新聞に論文を寄せてきました。

 

 

                      ======= 

  

日本の国益とは何か CSIS日本部長 マイケル・グリーン
2010年03月05日 産経新聞 東京朝刊 国際面


 

 鳩山由紀夫首相は、60年前に、「従属的独立」を米国と交渉したと吉田茂を非難し、それに終止符を打とうとした祖父、鳩山一郎の使命に再び着手している。

 私のようなワシントンの“安保マフィア”について広められた神話の一つに、われわれが日本の「従属的独立」の永久化を目指してきた、というものがある。

 実際には、私と同僚たちは10年前、日米同盟に関する「アーミテージ・ナイ報告」で、米国は、冷戦期の大半を通じて日本に関する伝統的な考え方を特徴付けた「ガイアツ」や「ビンのフタ論」への依存を超えて進むべきときだ、と書いている。
 
 日本の経済力が相対的に衰えて中国の力が急速に増大する中で、日本にとっても、国際体制下で自身の力、威信、“重み”を持続させ強化する先手を取ることが緊要だ、とも考えた。

 日米同盟は明らかに、国力の「ツール・キット」(道具一式)の中の一つだ。
 
 だが、日本経済の再生、インドオーストラリア韓国のような国々との新たな戦略関係の構築、国際社会が直面する主要課題の解決策を形成するためのカネや構想、自衛隊を含むヒトの動員も、ツールとなる。

 米世論調査は、米国民が日本にそんな主導的役割を果たしてほしいと思っていることを表している。
 
 日本と米国が基本的な価値観と利益を共有していると考えるからだ。
 
 米国民が明らかに中国については同じように感じていないことは、世論調査に示されている。

 日米関係の今の問題は、単に海兵隊の普天間飛行場をめぐる意見不一致ではなく、民主党主導の新政権が日本の根本的戦略に関する国内ないしは日米二国間の議論に関与できていない点にある。
 
 このことは最近、NHKの討論番組に民主党メンバーたちと出演して合点がいった。
 
 司会者に、「対等な同盟」が何を意味するか具体的説明を求められ、ある政治家は「『ギブ・ミー・チョコレート』の時代が終わった」という意味だと答えた。
 
 これは戦略的概念ではなく、基本的に感情論だ。

 問題の一つは、民主党指導層の頭の中に何はさておいても、今夏の参院選で自民党打破を狙う国内選挙戦略があることだ。
 
 その結果、民主党は、社民党のような小政党の連立相手に、国家戦略を定めるいかなる試みをも妨げることを許してしまっている。

 政治主導の政策決定という民主党の概念も問題だ。
 
 歴史上、最も偉大な大戦略家たちは政治家であって、官僚ではなかった。
 
 民主党はしかし、他のどの議会制民主主義国の例もはるかに超えて、政治主導の意思決定をしようとしている。
 
 英国でも豪州でも、政治家たちは確かに、大きな決定をし大戦略を定めているが、技術的専門性、国際的ネットワーク、組織としての記憶を有する職業官僚抜きにしては、それはなし得ないことを分かっている。

 これらの問題の是正には恐らく、参院選後まで時間を要しよう。
 
 だが、メディア、国会、学者、そして鳩山政権のメンバー自らは今、戦略をめぐる国民的対話を開始できる。
 
 普天間の詳細にかまけ、「対等な同盟」のごとき曖昧な一般論に逃げ込むよりも、こう問う方がましだろう。
 
 日本の国益とは何か? 国益に対する挑戦は何か? 
 
 その挑戦への最大限の影響力を日本に行使させてくれるツールには、日米同盟をはじめ何があるか?

 政治家が主導しつつも民間の専門家や実業界の指導者を含む二国間の戦略対話の枠組みを日米が作ることは特に有益だろう。
 
 相互の世界観の率直な評価は、普天間問題の解決への背景となり、日米両政府の戦略的信頼を再び醸成する手始めとなり、双方の利益に影響するアジアの急速な変化を形作るのに必要な「ツール・キット」を集める態勢を両国に取らせてくれるだろう。

                   ◇

【プロフィル】マイケル・グリーン

 米ジョンズホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)で博士号取得 日本留学中に故・椎名素夫元参院議員の秘書を務めた。ブッシュ前米政権で国家安全保障会議NSC)アジア上級部長などを歴任。米戦略国際問題研究所(CSIS)日本部長。

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コメント(20)

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2010/03/14 01:54

Commented by hatlabo さん

心ある保守層は「『ギブ・ミー・チョコレート』の時代」なんて、とっくの昔に終わっていると認識しており、その方向を踏み出す努力(独自憲法創設・集団自衛権・領土保全)をしている勢力の足を引っ張ってきたのは、民主党であることを忘れてはならない。民主党は普通の国家になることを拒み続け、さらに時代遅れの言葉や手段を目的と錯誤させて国民を欺き、日本を売り渡す政策のみを推進しようとしている。そんなやつらに戦略的国民的対話なんてできるわけなく、参議院で多数を握った暁には、自分たちの春を謳歌する独裁政権が待っているだけだ。民主党に国益を問うても無駄なことは、子供手当の議論のやりとりを見れば自明のことだ。アメリカ国内で税金をアメリカに忠誠を誓うことのない、コリアタウンの商店主や韓国在住の扶養者に、毎月250$/人の割合で支払うという法案を提出した議員がどんな扱いをうけるか、マイケル・グリーンほどの人物なら容易に想像できるとおもうんだがいかがだろうか?

 
 

2010/03/14 02:47

Commented by koku さん

古森さま

ギブミーチョコレート。何がチョコレートなのか、日本が何をおねだりして、何を米国は与えてくれたのか、具体的に説明できるんでしょうか。おねだりして米国が気前よくくれたものなど思いつきませんけどねえ。

総じて左翼の人らは、妄想が大好きで、その中から一歩も出ません。

 
 

2010/03/14 03:10

Commented by donsukedon さん

結局民主党の対等なって、親のすねかじって親に悪態ついてるだけなんだよなぁ。
自国の防衛能力を上げて、アメリカの埋めていたスペースを自ら埋めて、役割分担の変更をはたすとかなら分かるけど。
鳩山とか民主党の妄想って、アメリカ軍がアジア周辺とか、
中東までのシーレーンを守ってるから可能なのであって、
アメリカという防衛力がなければ成り立たないですよね。
結局最後はアメリカ軍をあてにしてる時点で、対等な同盟なんて破綻している。
いつになったら自分の国は自分で守りますという言葉と、
その言葉に基いた具体的な防衛政策を策定するんだろうか。

 
 

2010/03/14 03:41

Commented by 古森義久 さん

hatlabo さん

アメリカ側でもいまでは日本が自立して憲法を改正し、集団的自衛権の禁止を解き、アジアでも中国に対抗して、防衛面でもっと積極的な役割を果たしてほしいと願う人たちは増えています。

日本が核兵器を保有しても、アメリカの利益になると主張する識者もいます。

 
 

2010/03/14 03:43

Commented by 古森義久 さん

koku さん

なにがチョコレートなのか。

鳩山首相らには現代の状況での説明はできないでしょうね。

 
 

2010/03/14 03:47

Commented by 古森義久 さん

donsukedon さん

鳩山さん自身の日ごろの言葉にはそもそも「日本の防衛」という基本概念が感じられませんね。

「日本」という概念が嫌いなのか、「防衛」という概念がもっと嫌いなのか。

「日本」は東アジア共同体の一部となればよい。

「防衛」は友愛で応じればよい。

そんなことではないことを祈るこのごろです。

 
 

2010/03/14 05:39

Commented by cross84 さん

ギブミーチョコレートというのは、――とにかく考えはある。
それを短く暗喩として表現したのだ。とは、とうてい思えませんね。
あれっきりなんでしょう。
「ギブミーチョコレート」のワンフレーズで国際政治を考えるというのは、馬鹿にしすぎてるようですが、鳩山政権なら何でもありだと思います。

 
 

2010/03/14 07:27

Commented by legolas1453 さん

お久しぶりです。

鳩山にしろ岡田にしろ、「対等」という幻想に酔っているわけですね。
対等を貫くならそもそも、集団的自衛権に踏み込まねば意味が無いわけで・・・。

彼らの外交は「法律家的・道徳家的アプローチ」って奴なんでしょう。

30年も前の歴史となった核密約を今更、鬼の首を捕ったかのように政権のポイントにしようとしていたり、普天間基地移設という安全保障上の重大案件を連立間で政略の具にしてしまっています。

前原氏ならこうはならなかったでしょう。

 
 

2010/03/14 07:28

Commented by 王マイゴッド さん

ギブミーチョコレートを脱するべき、というのなら、
自分で買わなきゃならないでしょう。

外国の軍隊に守ってもらうのがいやなら、
自分の国は自分でで守るしかない。

ところが民主党が言っていることは、
負担だから日本から出ていけ、ただし、
困ったときに外国から助けに来てくれ、
という話です。

つまり民主党が言っていることは、
チョコレートを自分で作るわけでもない、
自分で買うでもない、
腹が減ったら、持ってきてくれ、
ジープでやってきてばら撒いてくれ、
というものですね。

ギブミーチョコレート、という飢えた子供より
恥ずかしい存在ですね。
恥知らず。


 
 

2010/03/14 07:44

Commented by 王マイゴッド さん

おこちゃま民主党のいう子供手当てもそうですね。

貧しく飢えている子供や、
教育を受けられない子供を助けるためなら
意義もありましょうが、
借金までして全員にばらまく、って頭のおかしいんじゃない。

平成の脱税王が慈悲の心で自分のフトコロから出すならともかく。
その借金は子供や孫が税金で返済だなんて。

なんのことはない、子から親への所得移転。

なんだこりゃ。
戦後は貧しい子供から豊かなアメリカ人へ「ギブミーチョコレート」。
平成は親が自分の子供に「ギブミー現金」。

恥ずかしい平成、恥ずかしい日本、民主党

その間もせっせと平成の不動産幹事長は土地ころがし。

 
 

2010/03/14 07:47

Commented by 古森義久 さん

cross84 さん

日本の国家安全保障という重大政策をチョコレートについてのワンフレーズですまそうというのだからびっくり仰天ですよね。

もっとも最近は驚かなくなったけど。

 
 

2010/03/14 09:42

Commented by 古森義久 さん

legolas1453 さん


「対等」という言葉に彼らなりのなにか意味があって、その意味が幻想なのだというのは、きわめて好意的な解釈です。

言葉があって、その意味がない、というのが実態なのではないでしょうか。

 
 

2010/03/14 14:07

Commented by watch1938haruo さん

この論文は今の日本が直面する問題の所在を短いスペースでよくまとめていると思います。
 この中の前段部分で、「日本と米国が基本的な価値観と利益を共有していると考えるからだ。」を前提としつつ、後段で、まさに今の日本が直面する問題として①日米関係の今の問題は、単に海兵隊の普天間飛行場をめぐる不一致ではなく、民主党主導の新政権が日本の根本的戦略に関する国内ないしは日米二国間の議論に関与できていない点にある②政治主導の政策決定という民主党の概念も問題だ、と摘出した上で、少し違う表現に代えれば、このような状況下にあるにも拘わらず、メディア、国会、学者、そして鳩山政権のメンバー自らは今、戦略をめぐる国民的対話をすべきなのにそれをしていないことが問題だ、と言っているように私には思えます。残念ながら、メディアや学者の殆どがそうですが、肝心の国会(特に民主党指導部について言える)もこのことを考えることを放棄しているように思われてなりません。いや、考える素養・訓練をなくしているとも言えると思います。もし、福沢諭吉や吉田松陰が、この時代に生きていたならば、さぞかし胸を傷めることでしょう。私は改めて先人である福沢と松蔭の思想を勉強してしようと思っています。

 
 

2010/03/14 15:07

Commented by 古森義久 さん

watch1938haruo さん

「物事を考えることを放棄」というのは言いえて妙ですね。

 
 

2010/03/14 15:08

Commented by 古森義久 さん

王マイゴッド さん


ギブミー現金、ですか。

なるほど、そうですね。

 
 

2010/03/14 21:05

Commented by dpal451 さん

 小森様 こんばんは。

 我が国がアメリカに「ギブミー チョコレート」と言ったのは、戦後の混乱期だけではなかったでしょうか。

 憲法にしろ、安全保障にしろ、アメリカから押し付けられたという方が事実に近いですね。それが日本さえ押さえつけておけばアジアの平和と安全がもたらせるという「びんのふた」論でした。

 しかし、それもアメリカが根本を誤っていると理解し始めたのが、中国内戦と共産党支配出現で、決定的になったのが朝鮮戦争ベトナム戦争という共産主義戦争でした。

 また、経済面では戦後世界的に自由貿易体制ができたことは、これこそ日本が戦争をした原因を米英などがやっと理解したからこそ出現したものだと思います。日本はその恩恵を十分受けましたが、アメリカに直接金を要求してはいないでしょう。アメリカの後押しで世界銀行から借款で名神や新幹線などを作っていますが、それも東京オリンピックまでで、その後借款もきれいに利子をつけて返しています。

 つまり技術、財政など側面からアメリカの支援を受けてきましたが、日本からの露骨な要求はなく、むしろ価値観を共有する同盟国として協力し合っていたというのが事実に近いでしょう。

 くだんの民主党議員は今でも日本がアメリカにおねだりしているというのでしょうか。その内容を是非示してほしいものです。

 現在安全保障で、日本は米国に大部分おんぶされています。これは日本はアメリカにギブミーと言っているのでしょうか。もし、ギブミーと言っているとくだんの民主党議員が主張するなら、逆に自主防衛の比率を高めるべきでしょう。そして片務防衛的な安保でなく集団的自衛権を認めるなり、憲法改正により国防軍をきちんと位置付ける努力を始めるべきことです。

 本当に今こそ求められるのが、東アジアの安全保障環境、世界経済で日米の役割などの「相互の世界観の率直な評価」なのです。しかし鳩山政権は今だ「日本の根本的戦略に関する国内ないしは日米二国間の議論に関与できていない」というのがグリーンの意見であり私も同感です。

 その表れが普天間の混乱や東アジア妄想体であり、今後の戦略なき「密約」論議でしょう。

 
 

2010/03/14 21:22

Commented by dpal451 さん

 古森様 

 ご尊名を間違い失礼致しました。

 本当に「ギブミーチョコレートの時代が終わる」というのは、何が言いたいのかまるで分かりません。我が国が米国に何をギブミーしているのでしょうか。

 むしろ話は逆で米国が日本にギブミーしている方が事実でしょう。対テロ戦争で中東まで出て一緒に戦ってほしいと言っているのもアメリカであり、経済活動での日本国内の非関税障壁を低めてほしいと言っているのもアメリカです。

 くだんの民主党議員に期待したいのは、日本が基本的自由、民主主義、基本的人権などの米国と共通する価値観を、積極的に世界の平和と安定と発展のため世界に広めてくれることです。

 それは、独裁国家や人権弾圧国家に媚びることではなく、友人としてきちんと指摘し、改めてくれるよう促すよう行動をとることです。 

 
 

2010/03/14 21:30

Commented by abusan123 さん

日本国内の「コミュニスト」の思想の常に

     日本は米国の属国である。

と言う認識が蔓延していますが、少なくとも米国の保守派は

     日本国は戦略的パートナーである。

と考えて居る事を意味しますね。
そもそも米国市民は一枚岩では有りませんし、米国内の
それぞれの「思惑が交錯している。」事を我々は認識
しなければ成りません。

 
 

2010/03/14 21:37

Commented by abusan123 さん

蛇足

週刊新潮で高山教授がシーシェパード/鯨に対する認識
に付いて「米国人の道徳に基づいた上から目線」を批判
してましたが、これは正確に言えば一部米国コミュニスト
の悪癖であり、米国市民の全てが日本に対して道徳的観点
から自分の考えを押しつけようとしていないと言う点が
重要であると思われます。

「道徳的観点から上から目線」は特に韓国人サヨクに顕著に
見られる現象であり、これは「コミュニスト」の性癖で
有ると解釈する方が宜しい様ですね。

つまり、米国人コミュニストに対しては警戒が必要だと
言う事です┐(´д`)┌ ヤレヤレ

 
 

2010/03/14 21:41

Commented by abusan123 さん

表現ミス

× 米国市民の全てが日本に対して道徳的観点から自分の考えを
  押しつけようとしていないと言う点が

○ 米国市民の全てが日本に対して道徳的観点から自分の考えを
  押しつけようとして居る訳では無いと言う点が

お詫びして訂正しますm(__)m

 
 
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