犬と人間の物語です。
藤崎一郎駐米大使一家がスキッパーという犬を飼ってきたことはすでにコラムで伝えました。
この犬はレトリーバーで、本格的な訓練を受けた爆弾・麻薬の捜索犬でした。イタリア国家警察に使われ、ミラノを中心に10年近くも活動し、実際にテロリストが仕掛けた爆弾を発見し、イタリア首脳の生命を救ったという実話もあるそうです。
このスキッパーが藤崎大使の公邸で3月11日に死にました。
その話をコラムに書きました。
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【外信コラム】ポトマック通信 捜索犬の穏やかな老後
2010年03月15日 産経新聞 東京朝刊 国際面

藤崎一郎駐米大使一家の長年の愛犬が11日、息を引き取った。
このコラムで一昨年10月に紹介したスキッパーという名のオス犬である。
スキッパーは藤崎氏が駐米公使だった1996年、盲導犬養成団体から生後数カ月で一家に預けられた。
1年後に引き取られ、盲導犬としての本格訓練を受けたが、最終段階で盲導犬としてはやや欠点があるとされ、
米国政府機関の捜索犬となった。
そして当時、爆弾テロが頻発していたイタリアの国家警察に贈られ、ミラノの空港や街路で爆弾や麻薬を嗅(か)ぎ出す危険な任務についた。
2005年、
スイス駐在となった藤崎氏が順子夫人とともに、ミラノにスキッパーを訪ねると、夫妻を覚えていたスキッパーは大喜びだったという。
そして2年後、激務から引退して、再び藤崎家に引き取られ、08年には夫妻とともに故郷のワシントンに戻ったのだった。
藤崎大使の公邸ではスキッパーはもう高齢とあって、静かに、穏やかに暮らした。
だが夫妻への愛着や忠誠は揺るがずにみせていた。
2月の大雪では喜んで庭を駆け回ろうとしたが、途中でダウンして夫妻の同情をことさらひいたという。
14歳という高齢での「老衰」だった。
順子夫人は「スキッパーは私たち家族の生活に潤いを増し、訪れる各国の人たちにもやすらぎを与えたと思います」と語り、涙ぐんでいた。(
古森義久)

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