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柔道の山下泰裕氏が国際柔道連盟理事落選の背景を説明したーー山下氏の書簡から

2007/09/15 14:36

 

すでに日本のマスコミで広く報道されているように、9月10日にブラジルで開かれた国際柔道連盟(IJF)総会で、山下泰裕氏が教育・コーチング(担当)理事の再任を目指したところ、そのための選挙でアルジェリアのメリジャという事実上、無名の人物に大敗を喫しました。
世界のヤマシタがなぜこうも簡単に国際柔道界から排されてしまうのか。柔道の本家の日本にとっては深刻な事態です。なぜそんな事態が起きたのか。

この点について山下氏自身から詳細な説明が私のところにも送られてきました。
私は学生時代から柔道をやり、近年もワシントンの「ジョージタウン大学・ワシントン柔道クラブ」でコーチをしており、山下氏とも柔道を通じての交流があります。
山下氏は外務省の招聘で数年前にこのワシントン柔道クラブに指導にきたこともあります。そんな縁に加えて、私がマスコミ関係者であるということで、山下氏が今回の選挙での落選についての詳しい経過や背景の報告を送ってくれたのです。

この山下書簡は柔道関係の他の多数の方々にも送られているはずです。
その内容はできるだけ多くの人に読んでもらうべき公的性格をも持っています。これを読めば、日本の柔道が国際的には危機にあることがよくわかります。
この現状には日本としてオール・ジャパンの対応が必要だと思います。

では以下は山下泰裕氏の書簡です。


国際柔道連盟総会での理事選挙の結果について

山下 泰裕

平素より温かいご支援ご協力及びご激励を賜り感謝申し上げます。

さて、新聞やテレビで報道されましたので既にご存知と思いますが、去る910日にブラジル・リオデジャネイロにて開催された国際柔道連盟(以下IJF) 総会で教育・コーチング理事の選挙が行われ再選を目指して立候補した私は、アルジェリアのメリジャ氏に61123で敗れました。この結果、IJF理事会に日本からの代表者がいなくなるという事態になってしまいました(翌日、指名理事として上村春樹氏の就任が決定される)。

皆様におかれましては、この結果を非常に残念に思われるとともに日本柔道の今後を案じておられるのではないかとお察し致します。私自身は、劣勢が伝えられる中で手練手管を弄することなく正々堂々と選挙に臨みました。しかしながら力及ばず、ご期待にそえなかったことをお詫び申し上げます。

つきましては、これまでの経緯を説明し、現在の心境と今後の抱負を述べたいと思います。ご一読賜れば幸いです。

 

まず初めに、2003年のIJF総会(大阪)で教育・コーチング理事を目指して立候補した経緯に触れます。このポストには、中村良三氏が就いておられ、その前が佐藤宣践氏で、長年、日本の代表者が理事を務めてきました。その最も大きな理由が、発展途上国への支援や柔道の教育的価値を高めることを担当するので、全日本柔道連盟や講道館の支援なしでは困難なことから、日本が担うべきであると言う意見がIJF内で多数を占めていたのです。現在でもそうです。しかし、前年の2002年頃にはヨーロッパ柔道連盟(以下EJU)会長のビゼール氏がパンアメリカやアフリカ諸国と協定を結び「日本降し」を画策していました。この状況に気付いた全日本柔道連盟から私に、「この状況下で戦えるのは山下君しかいない」という話がありました。私にとっては突然のことでしたが、この依頼を受諾し、思ってもいなかった教育・コーチング理事選挙に立候補することになった次第です。私の立候補を聞いて画策を断念したのか、他に立候補する者はなく当選しました。

就任直後は、全てが初仕事、初体験で苦労しました。だが徐々に皆様方の支援や応援を受けて、公約した発展途上国等での柔道普及やコーチ達の意見を理事会へ反映すること、そして教育的価値の向上などに取り組み、成果も上がるようになってきました。

 

ところが就任後まもなく、2005年カイロ総会でのIJF会長選挙に向けて現職の朴会長(当時)とビゼール・EJU会長の間で勢力争いが起こったのです。ビゼール氏は、ルーマニアで生まれ、オーストリアに渡って苦労しながら事業(主にカジノの機材や葉巻等の販売など)を成功させました。EJUの中心は西欧でしたが、ビゼール氏は、豊富な資金力を背景に旧ソ連邦や東欧の国々をまとめて会長の座に就任したといわれています。

私は、ビゼール氏の柔道に対する情熱を認めますが、資金力に物をいわせ、決して民主的とはいえない手法で運営し、反対する者は徹底して排除するというやり方に大きな違和感を覚えました。IJFが民主的でなくなるという危機感を強め、対抗馬であった朴氏を支持したのです。つまり、単なる人間性や利害関係といった理由ではなく、IJF及び世界の柔道の発展にとってどちらがリーダーシップをとることがよいのかを判断し、朴氏を支持したのです。この判断基準は、私の信念といってよいものです。

会長選挙の結果は、朴氏が1008515票差でビゼール氏を破り再選を果たしました。しかし、ビゼール氏は、結果を不服として国際スポーツ裁判所(CASS)に選挙の無効を訴えました(ビゼール氏の敗訴)。また臨時総会の開催を画策していました。臨時総会を開いて加盟国の23以上を抑え、朴会長の不信任案を可決し、自分自身が会長に就任するという企てです。その一環として、アジア柔道連盟の会長選挙ではクウェートのオベイド氏をEJUの総力を上げて支援し、日本から立候補した佐藤宣践氏を破って勢力拡大に成功しました。さらにパンアメリカ大陸でも現体制に不満を持つ国々の切り崩しを行い、自分に賛同しない者に対して対立候補を擁立し、支援するという方法で勢力拡大を図ってきたのです。

一方、朴会長は、この流れを食い止めることができず、今回のリオデジャネイロ総会で不信任案が可決される見通しになったことを察知し、9月に入って突如辞任しました。これにより理事会での多数を握ったビゼール氏は、会長代行に就任しました。また事務総長と財務総長の選挙でも圧力と取引によって自派の候補者を当選させ、総会では、規約を無視する形で会長任期を朴前会長の残任期間2年にプラスして本来選挙で決めるべき次の4年を足した6年の任期に変更しました。ビゼール会長が表明した世界選手権の毎年開催やグランプリの開催、ランキング制の導入といった重要事項も、総会と理事会に諮ることなく決定事項として総会後に発表されたのです。

 

こういう状況下で教育・コーチング理事選挙を迎えました。ビゼール会長は、「山下対メリジャの戦いではなく、山下対ビゼールの戦い」と捉え、影響下にある国々を締め付けながら面子を掛け選挙活動を活発に展開しました。これに対して私は、あくまでも4年間の実績を判断してもらう方針で臨みました。世界各国、各地域に友人、知人がいますから、私の耳にもいろいろな情報が入ってきます。その代表的なものを紹介します。

立候補表明後に、ビゼール側にいる旧知の友人達から次の提案がありました。

「お前を世界の柔道の舞台から失うのは非常に大きな損失だ。お前のこれまでの活動も十分に理解している。しかし、これは政治なんだ。今の状況ではいくらお前でも勝ち目はない。候補者云々で決まるのではないからだ。だがもしビゼールを支持するのであれば、すぐにでも対抗馬を下ろす。よく考えてくれ。」

私は、もちろん断りました。もし私が彼に取り込まれたら、IJFの民主的運営は出来なくなる。もし私が相手方に寝返ったら、その時点で共に歩んできた友人達の命運が尽きる。それ以上に自らの保身の為に信念を曲げることは出来ない。このことは、私の生き方に関わることです。

また、落選によって私並びに日本が受けるダメージを心配して、国内外の友人や先輩から「立候補を取り止めるべき」との助言がありました。一つの見方として理解できますが、私自身は、自分の信念に基づいて正々堂々と立ち向かうことを決心し、日本を発ち、空路リオデジャネイロへの途につきました。

 

残念ながら結果は、報告のとおりです。朴会長の突然の辞任、全ての権限を手にしたビゼール氏側の組織力など、状況は不利になるばかりでした。しかしながら、厳しく徹底した締め付けにもかかわらず61カ国が私に投票しました。これらの国々に心から感謝したいと思います。

私の落選により理事会に日本人がいなくなるという事態を招き、その責任を感じていました。しかし、総会翌日にビゼール会長が新たに新設した指名理事として議決権こそ持たないものの全日本柔道連盟の上村春樹専務理事が選出されたことは日本の柔道界にとって最悪の事態は免れることにつながり、胸をなでおろしております。

顧みれば、この4年間(最後の1年間は政争で活動が停滞しましたが)、IJF理事会内の仲間、教育・コーチング委員会のメンバーを初めとする外国の役員、そして現場のコーチや選手達といった多くの方々と共に世界の柔道発展の為にさまざまな議論を行い、多くの活動を行ってまいりました。会議やセミナー、そしてカンファレンス等の主催や柔道界に必要とされるテーマに基づいたDVDの作成及び配布、又リサイクル柔道衣や畳の送付、そして指導者の派遣や柔道の教育的価値の向上といった活動を通して、世界柔道未来に向けて多少なりとも貢献できたのではないかと自負しております(このことについては改めて詳細を冊子等で報告します)。これらの活動を全面的に支えてくださった東海大学、全日本柔道連盟、講道館の皆様、そして側面からご支援頂いた外務省や国際交流基金、民間企業の方々に心から感謝申し上げます。

 

柔道の国際活動を通して素晴らしい仲間に出会い、共に力を合わせて活動できた事を誇りに思っています。同時に、私自身、多くのことを学び、貴重でかけがえのない経験を積みました。幸いなことに、多くの方々にご協力賜り、20064月に「NPO法人柔道教育ソリダリティ」を設立し、活動を展開しています。NPO法人は、「柔道の国際的普及、振興、柔道による文化交流、異文化理解の推進、柔道による青少年育成に関わる事業を行い、柔道を通じての国際理解、子どもの健全育成を図ること」を目的にしています。IJF理事を退いた後も、柔道の国際的普及と発展、また柔道によって日本と世界を結ぶ交流を推進し、今まで以上に精力的に活動する所存です。

重ねて皆様のご支援ご協力に心から感謝するとともに今後とも相変わりませぬご理解を賜りますようお願い申し上げます。

季節の変わり目ですが、ご自愛祈ります。

(総会を終えて、リオデジャネイロより)

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コメント(36)

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2007/09/15 15:39

Commented by ni0615 さん

山下氏はスポーツ団体の利権化を憂いてるのですね。
「日本の柔道・・・」といったナショナリズムの問題ではないでしょう。

 
 

2007/09/15 16:05

Commented by nakane さん

古森様

 十日ほど前に、日米安保の件で厄介かもしれない質問にお答えいただき、ありがとうございました。またこの記事も自分の見識を広めるために大変参考になります。興味ある情報を披露していただきありがとうございます。
 権力争いと言うのは、酷いものですね。このような事を起こしていると、柔道界は後退するでしょう。ですが、このような権力争いにうつつを抜かす連中(国)を排除して、技能向上を目指す新たな勢力の結集を計れば、更なる発展をする可能性があるかとも思います。
 愚痴になりますが、日本でも醜い権力争いの為に、本来なさなけらばならないことがなおざりになって、国益を失っているような気がします。

 
 

2007/09/15 16:24

Commented by ウルリケ マインホフ さん

政治的内容のエントリーの場合、痛烈かつ的を射た批判コメントが増えたので、趣を換えられたようですね。

この種のエントリー内容のほうが向いていますね。
これからも楽しみにしています。

 
 

2007/09/15 21:20

Commented by char さん

こんにちは。
先日朝日の社説に、伝統に固執しては取り残される、といふやうな内容がのってましたが、この山下氏の報告をみると、朝日の的外れが明解です。ただ、柔道がJUDOになってしまって、オリンピック種目として定着してますから、こんなことは日本以外では「あたりまへ」なんでせう。古森さんがアメリカベトナムにおいて、その柔道経験が現地での信頼を獲得する材料になったことを読んだことがありますが、当時とは比較にならんくらい、国際化し、そして腐敗したんでせうね。とにかく、日本の柔道精神が汚染されないことを願ってをります。

 
 

2007/09/15 21:33

Commented by 12star さん

山下さんのニュースを聞いて「どうして?」と思っていましたが、
このような内部の経緯があったのですね。
どうも府に落ちない気持ちで居ましたので、知らせてくださり感謝を致します。
お金が動くと真実が曲げられます。権威とは言えない・・・
トップがこのような状態でしたら、
柔道の未来が健全な発展を遂げられるのかが、あんじられます。

山下氏に置かれましては『私自身は、自分の信念に基づいて正々堂々と立ち向かうことを決心した』とのこと。やはり私の信じる通りの人でした。
権力に屈っせず、信念を通した姿に喜びを感じます。

今の時代、不正は数限りない・・・・

しかし、正しい精神は、誰にも握り潰されるものでもありません。

初心失わず、自分を偽らず、
信念をもって未来を切り開いて下さい

終りの扉は次の扉を開く為です。

応援しています。頑張って下さい。

 
 

2007/09/15 22:21

Commented by 古森義久 さん

nakane さん

醜い争いというのは、おっしゃるとおりですね。
しかし醜いから背を向け、自分の殻に閉じこもるというのは、避けるべき対応だと思います。この点もご意見のとおりだと思います。

この国際柔道をめぐる展開も、国際関係全般と同じで、醜くても、汚くても、残酷でも、自分の欲しいものを獲得するという国を他の諸国が「わたしはそんな醜いことにかかわりたくない」として、放置すれば、悪が善を制するわけです。自明なことですが、そんな状況は柔道の精神にも反するはずです。

 
 

2007/09/15 22:21

Commented by やまかんむり さん

山下氏は、個人的にプーチン大統領の別荘に招かれる数少ない日本人だそうですね。ロシアはどちらに投票したのかな。その影響力をつかったかどうか不明ですが、武道家らしい投票態度だと思います。

今回の誤審を見ても、JUDOと柔道は離れてきていますね。スポーツと武道の違いでしょうか。相撲も外国選手の参入が増えて、同じ問題を抱えているように見えます。両者の乖離をやむなしとするか、あくまでも道を啓蒙するのか。方針を決めざるを得ないような気がします。古森さんは、アドバイスする立場にある一人じゃないかとも思ってます。

 
 

2007/09/15 22:24

Commented by 古森義久 さん

char さん

伝統イコール「排除せよ」なんていうのは、愚論ですよね。
古いからダメというのも、暴論、古くても、普遍的によいものは多々あります。柔道において礼を重んじる、精神を重んじるという伝統は、いまも日本以外の柔道家多数に支持されています。
だからこそ日本柔道界が反撃をする余地はいくらでもあると思います。

 
 

2007/09/15 22:26

Commented by 古森義久 さん

12star さん

激励の言葉の数々、ありがとうございます。
山下氏ご本人もそれを読む可能性は高いと思います。

 
 

2007/09/15 22:32

Commented by 古森義久 さん

やまかんむり さん

山下氏が最近、フランスに招かれ、フランス柔道界の多数の代表が集まった場で講演をしたあとの質疑応答で、柔道はスポーツか、あるいは武道、その他の精神を交えた道か、という問いが出たところ、フランス柔道界の最高指導者たちが山下氏が答えるより前に「絶対に単なるスポーツではなく、人間の生き方を示す道でもある」という趣旨を答えたという話を聞きました。

柔道は単にスポーツとして広まっても構わないと私は思いますが、柔道の基盤にある自律、謙譲、礼節などの規範は保たれたほうがずっとよく、また諸外国にも柔道のその部分を魅力だと感じる人たちが多数、存在することも事実です。

建設的なコメントを感謝します。

 
 

2007/09/16 02:15

Commented by hiry900 さん

山下氏の理念は素晴らしいのですが、世界では通用しないと思います。日韓ワールドカップの招致合戦も裏では汚い事が行われていました。F1の世界もかなり腹黒いと聞いてます。特にヨーロッパ貴族や資産家は謀略が得意です。なぜビゼール氏が2002年頃から日本降しを画策したのか不明ですが、日本側の対応としては長いものに巻かれて、まずはビゼール氏と和解して内部に入ることだと思います。

そこで少しでも意見が取り入れられるように努力すべきだと思います。今行われている世界選手権でもスポンサーは日本企業が多いみたいですし、ビゼール氏の目的が金(商業)なら日本とは組みたいはずです。

それかビゼール氏以上の資産家が日本側から立候補することなんですが、日本にはそんな人物はいません。今後柔道が世界的になるほど、利権に引かれた邪な人物が現れるのは避けられないでしょう。その中で日本は相手の要求から何を優先して守るのか、何を譲歩するかだと思います。私個人としては半年くらい前に行われた大会で、プライドやK1のように選手入場時に音楽をかけてショー化していたのですが、あれは絶対にやめて欲しい。

 
 

2007/09/16 02:22

Commented by hiry900 さん

>柔道は単にスポーツとして広まっても構わないと私は思いますが、柔道の基盤にある自律、謙譲、礼節などの規範は保たれたほうがずっとよく、また諸外国にも柔道のその部分を魅力だと感じる人たちが多数、存在することも事実です。


日本選手が負けたときの礼がなってないと思います。今回の大会でそれが気になります。

 
 

2007/09/16 05:43

Commented by thinking さん

To 古森義久さん
>この国際柔道をめぐる展開も、国際関係全般と同じで、醜くても、汚くても、残酷でも、自分の欲しいものを獲得するという国を他の諸国が「わたしはそんな醜いことにかかわりたくない」として、放置すれば、
  こういう心情は、僕の心情でもあり、日本人の心情でもあるのではないでしょうか? それが国際的弱点だと思いますが。
>悪が善を制するわけです。
  そうなんです、相手が利する分けで、こちら側が不利に成るから困る。
>自明なことですが、そんな状況は柔道の精神にも反するはずです。
  柔道とは純粋日本精神の世界ばかりではなく、国際的精神の世界として見れば、利害関係を避けては、逆に日本精神も無視されるという訳かな。

 
 

2007/09/16 06:36

Commented by 古森義久 さん

hiry900 さん

「長いものには巻かれろ」と、「礼がなっていない」という二つの価値観を両立させるというのは、なかなか難しいですね。

 
 

2007/09/16 06:39

Commented by 古森義久 さん

thinkingさん

国際的なるものが日本的なるものを気に入って、国際の方から日本に近寄ってきて、日本的なるものを吸収していった、というのが柔道の国際的発展だと思います。
だから最初の日本的なるものを捨ててよい、ということは自己撞着ですよね。

 
 

2007/09/16 07:34

Commented by thinking さん

 ところで、ロシアのプーチン大統領は、元ロシアの諜報機関の優秀な諜報員であり、柔道の名手ですが、彼の精神には柔道の崇高な道徳的精神は、あるのでしょうかね? あるとすれば、どんな柔道精神を持っているのか、プーチンさんに聞いてみたい。 多分、柔道を格闘技として、護身術の武器か、体の鍛錬の為、という考えなのだろうと思うが。

 
 

2007/09/16 08:01

Commented by thinking さん

To thinkingさん
>彼の精神には柔道の崇高な道徳的精神は、あるのでしょうかね?
>多分、柔道を格闘技として、護身術の武器か、体の鍛錬の為、
  もっとも、日本古来の柔術は、武士の武道の一環としてあった訳で、剣法や弓術、槍術、水泳、馬術など、武士の必修科目であった訳ですが。

 
 

2007/09/16 11:44

Commented by jess さん

thinkingさん、横スレすいません。
>もっとも、日本古来の柔術は、武士の武道の一環としてあった訳で、剣法や弓術、槍術、水泳、馬術など、武士の必修科目であった訳ですが。
確かに武士が生死をかけた戦国時代は「武術」として、おっしゃるように「柔術、剣術、馬術…」などがありました。生き抜くための「術(わざ)」を重んじたのです。
しかし江戸時代に入り生死をかける必要がなくなったとき、人々はそれを礼節を重んじる「道」に高めたのではありませんか。それ以来約四百年のちの現代、私たちは「武道=柔道、剣道、弓道…」などの延長上にあるのだと思います。いまさら四百年前に先祖返りすることはない…と考えます。
山下氏の態度は正しい。たとえIJFがどんなに汚れようとも、やはり日本は"日本精神"を固持したほうがよい。いや、固持すべきです。
そしていよいよ改革の目途が立たない(IJFメンバーの国(人)を覚醒させ得ない)と考えた時、日本はIJFを脱退し、日本と志を同じくする国(人)と別の「本来の柔道精神」を堅持できる団体を設立すべきでしょう。国単位ではなく、人単位の団体にすることも一案ですね。
昨今の国内においてさえ「道」のすたれのある現状を悲しむ一人として、夢みたいなことを書いてしまいました。

 
 

2007/09/16 11:50

Commented by hiry900 さん

私は柔道の価値観「絶対に単なるスポーツではなく、人間の生き方を示す道でもある」 を否定してるわけではありません。


>「長いものには巻かれろ」と、「礼がなっていない」という二つの価値観を両立させるというのは、なかなか難しいですね。


私は政治行動(理事)と武道的理念(選手)は分けて考えるべきだと思うんですよね。柔道に限らずこの手の協会の理事は選手上がりの人物より、何らかの政治力のある人物が主流です。その中で理念だけで勝てるのかと。理事を得るのが目的なら日本も対応を改めるべきだと思うのですがどうでしょう?相手は政治屋なんですから、正論で納得させるのは厳しいと思います。

 
 

2007/09/16 12:03

Commented by 古森義久 さん

hiry900 さん

ご指摘の最後の部分、私も同感です。
以下の部分です。

<<私は政治行動(理事)と武道的理念(選手)は分けて考えるべきだと思うんですよね。柔道に限らずこの手の協会の理事は選手上がりの人物より、何らかの政治力のある人物が主流です。その中で理念だけで勝てるのかと。理事を得るのが目的なら日本も対応を改めるべきだと思うのですがどうでしょう?相手は政治屋なんですから、正論で納得させるのは厳しいと思います>>

日本の柔道の場合、山下氏に象徴されるように、国際柔道連盟とかアジア柔道連盟で日本を代表する会長候補とか理事候補は、これまでみな柔道の名選手、世界選手権や日本選手権をかつて取った人ばかりでした。柔道に人生のすべてを賭けてきた人たちですから、外国語の能力、論戦の能力、舞台裏の駆け引き、などなど、国際交渉に要する技術や能力とはまた別、ということになります。
他の諸国のように、この種の「交渉」は同じ柔道界でもそれに向いた人間にやらせ、元名選手などの真のリーダーはその背後で交渉役を操ればよい、という考え方も成り立つわけです。

 
 

2007/09/16 12:50

Commented by soudenjapan さん

山下氏の説明には、要するに政治力(=資金力)で負けたのだと書いてあるわけですが、確かに日本の柔道界からは資金量が豊富という印象は受けませんね。
一流スポーツ選手がゲストとして登場するテレビ番組を見ていても、プロの選手たちからは、プライベート・ジェットがどうしたとか優勝賞金でポルシェをプレゼントしたとか豪勢な話が出てきますが、柔道選手からは質実剛健な話しか聞けません。
もし海外の人たちが、サッカーや野球のように柔道にもビジネスの要素を取り入れたいと考え始めているのなら、日本柔道界はかつてないチャレンジを受けることになりそうですね。

 
 

2007/09/16 13:54

Commented by 古森義久 さん

soudenjapan さん

まさにご指摘のとおりなのです。
日本柔道界はかつてないチャレンジを受けているのです。

私はそれに対し、日本が政府や民間の他の機関(柔道関連以外の)までが関与して、連合戦線でのぞむべきだと思っています。

 
 

2007/09/16 17:31

Commented by take8 さん

言いたくは無いのですが相手は政治屋、利権屋です
日本の武道と言う概念など彼らには1銭の価値も無いのでしょう
だからこそ尊敬を得るのだと思いますが・・・、
しかし金銭的、世俗的栄誉を得た者も尊敬される、これも真実です

日本的「道を極める」武道の精神は尊敬されるのかも知れませんが
商業的五輪が続く限り商業化は進むと思います
どう折り合いをつけることができるか?
分化するのか?
日本的柔道はローカル化されるのか?
難しい問題だと思います
はっきり言って分かりませんね
(恐らく、商業化は避けられないと思いますが・・・)

 
 

2007/09/16 20:54

Commented by 古森義久 さん

jess-kun さん

「夢みたいなこと」、とても参考になります。
一度、すべての基本や出発点にもどって、考え直す、という作業も必要になってくると思います。その過程では「400年前」の状況にも思いを馳せることは貴重でしょう。

 
 

2007/09/16 20:56

Commented by 古森義久 さん

take8 さん

難しくて、分からない、というのも、現実の一端です。
こうした興味あるコメントは山下氏本人もここで読んでくれる可能性も高いですから、有益です。

 
 

2007/09/16 21:41

Commented by nakane さん

古森様

 プログの趣旨と少しはなれてしまって申し訳ないのですが、山下氏を含む柔道の指導者達は、柔道の未来についてどのような考え(ex、夢、方向性)を持っておられるのでしょうか。たとえば全世界に普及されていくのを目指しておられるのか、日本のレベルを高めより国際的に認知させようとしておられるのか、残念ながら私には分かりません。もしご存知でしたら教えていただけませんか?
 ところで前のコメントが少し言葉足らずと思うので補足しておきます。柔道は、精神と技能の向上があって初めて見ごたえのあるスポーツになると思います。それには有能な指導者がいてこそ実現できるのではないかと言う気がします。汚い権力争いをする人間にそのような能力はなく、やがて有能な指導者はいなくなり、見ごたえがなくなるゆえに注目されなくなり、衰退してゆくのではないかと言う事を言いたかったのであります。
 技能と精神を後の世代に伝えることを指導者達が願うなら、連盟にこだわる必要もないと思えるのです。逆に不正を正すために地位を得る必要があるなら、闘う事に専念するしかありませんが、そのために有能な指導者を失ってしまうのも残念な気がします。

 
 

2007/09/17 01:19

Commented by koku さん

古森様

おくればせながら大相撲もそうなりつつありますね。国際的スポーツとやらにNHKもしたいようですが、すでにある国際的スポーツを見ると「自律、謙譲、礼節などの規範」はありません。朝青龍の騒動を見ればわかります。国際化すればするほど基盤にあるものが削ぎ落とされていきます。国際的なスポーツ、サッカーなど見れば、巨額の金が動くだけで、試合自体はどう考えても品がよくありません。テニスなどもイギリス人がやってた頃は上品だったんだろうと思います。

しかし、ビゼール氏が何を企んでるのかよくわかりません。柔道をカネのもうかるスポーツにしたいんでしょうか? 

 
 

2007/09/17 06:05

Commented by soudenjapan さん

求道の精神と賞金は、本当に相容れないのかどうか理路整然とした検討は必要ですね。

「金銭(ビジネス)を拒絶したほうが強くなれる」

結局は、日本柔道界がこれを証明できるかどうかだと思います。理論面と実践の両方においてです。そうでないと、柔道で食べて行きたいと言う現実的ニーズはあるのでしょうから、それを押しとどめておくことは難しいんでしょうね。柔道が一般人にも認知されればされれるほどお金は集まりやすくなりますから、この圧力は大きくなるはずです。柔道をメジャーにすることを目指しながら、同時に金銭を拒絶し続けることができるかどうか。悩ましい感じはします。

 
 

2007/09/18 02:59

Commented by 古森義久 さん

nakaneさん

推測ですが、日本の柔道界の指導者たちは、柔道が世界にさらに普及することを望むと同時に、その普及が日本が長い歳月をかけて、築いてきた柔道の要因を出来るだけ多く保つ形で進むことを望んでいると思います。

世界の柔道が日本的特徴を保有することは、当初、世界に柔道が広まり始めた時期、その特徴があってこそ、他国の人たちにも魅力だったことは明白です。だからその本来の特徴をできるだけ多く保持するというのは、とくに日本側だけでなく、かなりの非日本人柔道家たちが同様に支持している考えでしょう。

たとえば、柔道の最初の立った姿勢で始まる方式が、たとえば、いつも片手だけ、相手の道着をつかんでいればよい、となれば、これは日本的特徴の柔道、ひいてはこれまでの国際基準の柔道ではないわけです。

 
 

2007/09/18 03:03

Commented by 古森義久 さん

soudenjapan さん

今回の役員選挙が本当に金銭の要素だけで決まったのか、そのへんの事実関係の把握も再検討する必要があると、私は思います。

一度、国際柔道連盟やアジア柔道連盟の役員選出の実態について、日本独自でも、あるいは国際的な客観性のある外部モニターによってでも、詳細な事実の調査と報告、そしてのその公表が必要でしょう。
でないと、証明のされない情報だけを基礎に、推測だけを語る不毛な論議となってしまいます。

 
 

2007/09/18 20:31

Commented by ウルリケ マインホフ さん

「米版 政治とカネ」
産経新聞七面にありました。
シュー氏が民主党議員40人近くに、四年間で200万ドル献金とありました。
その中には、ケネディ、ロックフェラー、ケリー氏など資産家で知られるような議員も含まれています。
FBIが捜査ともありましたが、連邦議員への不正献金疑惑なので当然のことでしょう。大袈裟に書くほどのことではありません。

四年間で40人近くに僅か200万ドルの献金で、民主党の政策方針に深い影響を与えたと信じている、貴方と産経新聞の論調は甚だしく現実認識を欠いております。

産経新聞社と貴方は、現実社会への認識を新たにされたほうが良いでしょう。このままでは先細りになります。

 
 

2007/09/19 09:05

Commented by staro さん

ウルリケ

>貴方と産経新聞の論調は甚だしく現実認識を欠いております。

は?現実的な理解だろう?君がおかしいのだ、いつものことだが

>このままでは先細りになります。

要するに書き込むネタはどうでもよく、産経は売れないぞ、売れる訳ないぞ
と書き込みたいだけなんだろ?

産経が売れるとそんなに困るのか?
そんなにこの手のブログが気になるのか?
君が信じて称賛する朝日新聞よりも遙かに売れていないマイナー紙だぞ
(産経関係者さん、すみませんね)
最近の読売はナベツネが死に際に自分が元共産党員だったことを思い出し
先祖がえりをしているので、尚更産経なんぞ心配しなくてよろしい
それより君のこういう行動をする人間性を心配しなさい
人間、恥を知ることができなくなったらお終いだ

 
 

2007/09/19 09:43

Commented by jion999 さん

ウルリケ マインホフ
「政治的内容のエントリーの場合、痛烈かつ的を射た批判コメントが増えたので・・・・」

まるで、左翼のマスターベーションですな。(笑)
そんな自意識過剰な発想ができるからこそ、臆面も無く、このブログでウジムシのような荒らし行為を継続できるんでしょうね。(笑)

 
 

2007/09/19 11:27

Commented by 古森義久 さん

kokuさん

国際化イコール堕落とは、思いたくありませんね。

柔道の場合、堕落しないで国際化がずっと続いてきたことは事実です。
堕落の気配はごく最近のことです。
日本の慣行が減っても、必ずしも堕落ではないことも事実だと思います。
たおえば、合理化と堕落とは違います。

 
 

2007/09/19 11:33

Commented by 古森義久 さん

ウルリケ マインホフ さん

政治的ではないテーマを歓迎するようなことを書きながら、すぐに自分で政治的コメントですか。
自己矛盾ですね。
あまり矛盾が進んで、本物のウルリケ・マインホフのような運命をたどらないようにね。

 
 

2007/09/26 20:30

Commented by ejudo さん

古森義久 様

はじめまして。
柔道専門の情報サイト「eJudo」というものを運営させて頂いております、古田英毅と申します。

http://www.ejudo.info

サイトの立ち上げ以前より、古森様が紙面にて書いておられる柔道記事を尊敬の念を持って読ませていただいておりました。

今回の山下泰裕氏の書簡について、広く柔道ファンに周知したく、
幣サイトトップページから、この記事へのリンクを貼らせて頂きたいと思います。

eJudoは、ほぼ柔道人のみがアクセスするサイトで月間のPVが約100万です。
微力ながら、周知の一助になればと思っております。

もし不都合ある場合は、このコメント欄にて通知くださるか、contact@ejudo.info までご連絡下さいます様お願い申し上げます。

時期を逸した、また不粋な形でのご連絡になり、大変申し訳ございませんが、何卒宜しくお願い致します。

 
 
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