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朝日新聞が核武装議論を堂々と展開!被爆も「頭の体操」か

2006/10/31 23:27

 


 「日本やイランが核を持てば、世界は安定する」
 「(日本という)核攻撃を受けた国が核を保有すれば、核についての本格論議が始まる」
 「核兵器は偏在こそが怖い。広島、長崎の悲劇は米国だけが核を持っていたから」
 「核兵器は安全のための避難所。核を持てば軍事同盟から解放され、戦争に巻き込まれる恐れはなくなる」
 「(日本の核に関する)国民感情もわかるが、世界の現実も直視すべきです」
 「核を保有する(中国と日本という)大国が地域に二つもあれば、地域のすべての国に『核戦争は馬鹿らしい』と思わせられる」

 さあ、以上の発言は間違いなく日本の核武装論です。核武装を奨める強い発言です。百歩後退しても、日本の核武装に関する議論だといえます。
 最近、核武装関連発言で波紋を呼んだ中川昭一自民党政調会長でも、麻生太郎外相でも、こんな強いことは絶対に述べないでしょう。
 ところが以上の核武装議論はなんと朝日新聞10月30日の紙面に堂々と登場したのです。
 発言者はフランスの学者エマニュエル・トッド氏、対談記事なのですが、その相手は朝日新聞論説主幹の若宮啓文氏です。トッド、若宮両氏は日本の核武装について議論しているのです。
 
 この朝日新聞の一ページすべてを使った長い対談で、若宮氏は当然ながらトッド氏の日本核武装の奨めに対し、反対論を述べています。しかし一方が「日本は核武装すべきだ」と述べ、他方が「日本は核武装はすべきでない」という言葉のやりとりは、どうみても「日本核武装議論」ですね。

 しかし朝日新聞はその一方で10月20日の社説などで、中川昭一政調会長や麻生太郎外相の「核兵器の保有に関する議論」への激しい非難を浴びせています。「日本核武装議論」はしてはならない、つまり語っても、論じてもいけない、と主張しているのです。でも自分たちは論じ、語っているんですね

 この対談記事からみる限り、中川氏も、麻生氏も、朝日の若宮氏と立場はまったく同じであることが判明しました。日本の核武装についての議論は堂々とするけれど、日本の核武装には反対という点で、です。若宮氏は本当にこの対談で日本の核武装について堂々と議論をしているのです。

 しかし若宮氏と中川、麻生両氏とが異なる重要点は若宮氏がこの日本の核議論を「頭の体操」と総括していることです。トッド氏は広島や長崎の悲劇を繰り返さないためにも日本の核武装を、と説き、被爆の悲劇にも触れています。ところが広島、長崎も若宮氏は「頭の体操」の一部として片付けるのです。もし政治家が被爆をも含む核問題を「頭の体操」などと呼んだら、朝日は欣喜雀躍ふうでその政治家に紙面リンチを加えるでしょう。被爆の悲劇を除いても核議論は日本の安全保障という重大な課題そのものです。それを「頭の体操」だなんて、いいのですか、若宮さん。

 ということで、朝日新聞さん、「日本核武装議論」はむしろ奨励するということなんですか。もしそうだとすると、20日の社説や一連の中川叩き、麻生叩きの論評との整合性はどうなのでしょうか。結論は反対だとわかっていても、そこにいたる議論さえしてはダメだと、さんざん主張しているではないですか。まさか、同一テーマでも「政治家は議論してはいけないが、大新聞は議論してよいのだ」なんて、ヘンなこといわないでくださいね。

 でもこれだけ楽しませてくれる朝日新聞、だから私は年来の愛読者なのです。しかし愛読するのは朝日が朝日らしいからです。まさか核武装の議論は「頭の体操」だからよいのだ、なんて主張に豹変しないでくださいね。

 しかし私は長年の言論人としての体験を通じ、日本という国の進路の基本的選択の際は、朝日新聞が主張することと正反対の道を選べば、だいたい日本にとっての物事はうまくいくという考察を重ねてきました。
 対日講和条約しかり、日米安保条約しかり、日米ミサイル防衛しかり、有事立法しかり、ちょっと「基本」から外れて、中国文化大革命の評価しかり、などなどです。
 今回の日本の核武装議論ですが、実は私は日本の核武装には否定的立場をはっきりさせてきました。だからとくにそのための議論もいま急いでする必要はないと思ってきたのです。ところが朝日新聞が「議論もしてはならない」と主張し始めると、これまでの多数の事例のように、その正反対の道を選ぶのが日本にとっての利益になるのかな、といま感じ始めました。
 上記はまったくのジョークではありません。
 この部分の私の考えの詳細は『朝日新聞の大研究』(扶桑社)という本に記しています。稲垣武氏、井沢元彦氏との共著です。

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コメント(23)

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2006/11/01 00:49

Commented by buryar9551 さん

ttp://www.worldtimes.co.jp/
■メディアウォッチ・新聞
日本に核武装を勧める仏人トッド氏と若宮論説主幹との対談を「頭の体操」と掲載する朝日

※こちらは統一教会の新聞「世界日報」ですが、いちはやく
エマニュエル・トッド氏の朝日新聞における対談を載せています。まさか裏で何かつながりがあるとか?

 
 

2006/11/01 08:04

Commented by sponta さん

朝日新聞において、核武装の是非よりも、反米のほうが重要度が高かったということでしょうね。

かつて、非核は反米だった。いまは、核を持つことが反米となる。ならば、核を持つことも悪いことじゃない。そういう論理でしょうか。




というか、冷戦期の想定のように何千発も核爆弾を交わすことは、世界が破滅することになりますが、広島長崎程度の爆弾の数発程度で、全世界が滅亡することなどありえない。
そのような想定を軍事関係者は当然しているだろうに、核実験を争点に国際政治が動いていることに浅薄なものを感じています。

後遺症という意味でも生物兵器のほうが重篤だろうし…。

 
 

2006/11/01 08:43

Commented by kikuti-zinn さん

朝日新聞より現実のほうが展開が早くなり追いつかない様子が観られる現象でしょうか?
時代の転機は、過去の考え方が通用しなくなるので、発言者としての朝日が支離滅裂になっている感じがします。

 
 

2006/11/01 09:35

Commented by elebras さん

こんばんは。少々ご無沙汰いたしました。仕事でガラパゴスに行っておりました。

古森様

日本の核論議って何かおかしいんですよ。日本の中だけで持つの、持たないのって・・・日本の核開発の現状を見れば、すでに何十発も核兵器持ってておかしく無い国です。

ところが、日本での議論は、その辺はすっ飛ばしちゃうんですね。だから朝日なんかも、矛盾だらけになっちゃうんじゃないでしょうか。
核兵器を議論する以前の問題、つまり、日本の核の現状は、どう外から受け止められているのか、と言う部分に注意を向けないと、議論が空回りしかしなくなるだろうと思うのですが・・・

確かに日本はNPTやIAEA査察では世界一の優等生ですが、それが金科玉条のように「日本は核非保有」の証明のように思い込んでる。
私は仕事で居住国海軍と接点が有るのですが、海軍士官に日本の核の現状を先入観無しで説明すると、誰にも日本が核兵器を持っていない、なんて信じてもらえません。

日本の核論議は、「世界は日本が核を持っている」と思い込んでるかも知れない、という視点からもなされないと、本当の意味で「戦略的」な話にはならないと思えるのですが・・・・

 
 

2006/11/01 10:24

Commented by ysaki777 さん

朝日は結局の処、親アジア、反米ですから、ゴーリスト的核武装に対しては
賛成してくる可能性があります。フランスがアメリカの反対を押し切って核武装
したのと同じ動きですね。
欧州では、一定の合理性がありえる意見かも知れませんが、アジアの状況を
考えると、アジア主義は一種の日米離反策であり、日本の国益に反すると私
は考えます。

 
 

2006/11/01 10:25

Commented by 民草あおい さん

単純に、朝日新聞そして若宮軽薄?氏の勉強不足で対論相手をエマニュエル・トッド氏に間違えて指名してしまったんじゃないですか?

 仏の学者ならみ~~んなリベラルなんて多寡を括って(^o^)

 若宮軽薄?氏の言葉が明らかにアタフタしてません?(^o^)

最後は必死に頭の体操とか言って(嘲笑)

 
 

2006/11/01 12:35

Commented by 古森義久 さん

buryar9551様

世界日報の件は私にはわかりません。
なにかあるのでしょうかね。

 
 

2006/11/01 12:37

Commented by 古森義久 さん

sponta様

核の必要論もアメリカではない所から出てくるのは許容するということでしょうか。
だとすれば、主題は日本の安全保障ではないということですね。

 
 

2006/11/01 12:40

Commented by 古森義久 さん

kikutti-zinn様

朝日と日本国民多数派の意識との乖離も目立ってきたと思います。
でもいまの朝日はDESPERATEな感じさえします。
これからもっと頻繁に批評をしていこうかな、なんて考えています。

 
 

2006/11/01 12:43

Commented by 古森義久 さん

elebaras様

ガラパゴスは動物の宝庫として有名な島ですね。
お疲れさまでした。

南米の国の人たちはすでに日本が核兵器を保有していると思っているとは、おもしろいですね。

 
 

2006/11/01 14:03

Commented by elebras さん

古森様
ありがとうございます。ガラパゴスには年間90日近く行くことがあります。観光客の皆さんにはガラパゴスの住人らしく思われているようです。イグアナじゃないんですがねぇ・・・・(笑)

いえ、核兵器を保有してると思っているわけではなくて、日本の核の現状、プルトニウム備蓄や再処理工場、原発の数などですが、その現状を説明すると、彼らの考えでは、核兵器を保有していないと考えるのは不自然だと言う事のようです。

彼らの目から見ると、朝日の核議論すらいけない、というような論調は、「なにをいまさら」という風に見えるようです。今回のトッド氏にしても、その辺の事情は知っていると思えますし、彼の言っている事は、核保有を明示するか、しないか、という話に私には思えてしまいます。

 
 

2006/11/01 15:17

Commented by 古森義久 さん

ysaki777様

「アジア主義は一種の日米離反」という点、まさにそのとおりだと思います。アメリカと離反して、いまの日本になにがプラスかを考えるべきですよね。
アジアと連帯するといっても、まず中国が立ちはだかっています。中国との真の連帯はいまの日本にとって現実の政策オプションにはなりえないと思います。

 
 

2006/11/01 15:20

Commented by 古森義久 さん

民草あおい様

「頭の体操」だなんて、読む人をばかにしていると思ってたら、そんなふざけたことを書いて、逃げるほかなくなっちゃった、という感じなのですね。
日本の安全保障の議論かと思って読んでいたら、実は頭の体操とは、クロスワード・パズルも頭の体操、ちょっとしたらテレビのクイズも頭の体操、冗談ではない、という印象です。

 
 

2006/11/01 16:14

Commented by hoihoihoi さん

古森義久
 お疲れ様です。朝日新聞がぼけちゃたんですかね。でも古森様が紹介されている内容は正論です。ネット・メディアの台頭に慌てふためいてのことでしょうか。
 世界唯一の被爆国といっても英国では「それがどうした?」と相手にされませんでしたし、被爆したら二度と被爆しないように武装しないと・・・馬鹿じゃないか?とのこと。世界から見るとわが国はおかしなことが一杯でしょうね。TBさせていただきます。

 
 

2006/11/01 19:55

Commented by buryar9551 さん

hoihoihoi様

>世界唯一の被爆国といっても英国では「それがどうした?」と相手にされませんでしたし

外国では「唯一の被爆国」というのは「日本人の被害者意識
の表れ」と受け取られることが多いんですよね。

ヨーロッパでも、日本でも、右派と左派の主張が反米という点で似通ってくるのはよくあることだと思います。
(当人たちは意識していないのかもしれませんが)
「アジア主義」にしても昔から右派のアジア主義と左派のアジア主義とがありますしね。

 
 

2006/11/01 21:33

Commented by kitakita さん

対談記事を読みましたが、皆さん「間違って呼んでしまった核武装論者」としてらっしゃるこのトッド氏、十分朝日的ではないでしょうか。
小泉政権を「気晴らし・面白半分のナショナリズム」「偽りのナショナリズム」と断じ、竹島や尖閣を「国益と関係ない」とまで言ってます。かつての朝日記事「平和の島として共同統治」やら、「いっそ譲ってしまってはと夢想」やらと同種の発言ですよね。
むしろこちらを読者に刷り込みたいのでは、と考えるのは斜に構えすぎでしょうか。

 
 

2006/11/02 00:04

Commented by 古森義久 さん

kitakita様

竹島や尖閣を日本国民にあきらめさせる意図というのは、やや斜めに構えすぎの読み方だと、私は思います。しかし朝日が日本国民に自国領土への愛着の意識を持たせないようにする(少なくとも竹島と尖閣については)という意図を抱くことは否定はできないようです。
竹島については朝日はいつも「日韓両国が領有権を主張する竹島(独島)」と日本人ではない視点(火星人が国連みたいな視点)で表記しているのですから。

 
 

2006/11/02 00:40

Commented by ryotora さん

いやあ、これには笑ってしまいました。朝日新聞にしてみれば古森さんに一本取られました、というところでしょうか?
何なんでしょうか、この明らかな矛盾は。
 核について政治家が真剣に議論するのはけしくりからんが、読者が「頭の体操」程度に読むのは許してやろうという事ですか?
 だいたい「核」というだけで、いきなりヒステリックになるのはどうしてでしょう?
 田原総一郎などつばを飛ばして「な、中川さんから核を持ったほうがいいという発言があったが」などと明らかにすりかえた発言をしていましたね。このヒステリックなマスコミの反応の中で、自説を変えなかった中川氏にひじょうにすがすがしいものを感じました。私自身は今核は持つ必要がない(もっとはっきり言うと、それ以前にやることがあるだろうということなのですが)と思っていますが「語っても論じてもいけない」
などという事を平気で言うマスコミには深い不信感を感じます。

 
 

2006/11/02 00:54

Commented by 古森義久 さん

ryotora様

ご意見は私と同じ部分が多々ありますね。
いま「新規メッセージ」に追加を書きました。
とくに最後の部分などご笑覧くだされば、幸いです。

 
 

2006/11/02 10:11

Commented by 民草あおい さん

「31日に公表した米中経済安保調査委員会2006年度の年次報告書」・・・・古森さん、GJ!(^o^)

 最近、中共幹部の話に東北四省って言葉が出てくるそうですね~~~四省??北朝鮮も早くも入ってる!(^o^)

 ほんとに、中共は関が原の小早川秀秋ですね~~日米は家康のように大砲一発打ち込めるでしょうか?

 
 

2006/11/02 13:35

Commented by 古森義久 さん

民草あおい様

中国の動きにはアメリカはまだまだ懐疑的だということのようです。

 
 

2006/11/15 16:40

Commented by mochizuki さん

古森義久様:
 「核武装論」とは、広義には“核兵器の非保有国において、核兵器による武装をするべきだという筋道を述べること、また、それを述べた文”、狭義には“日本が、核兵器による武装をするべきだという筋道を述べること、また、それを述べた文”を指し、“核兵器の保有国において、すでに保有する核兵器をどのように運用整備するのかという筋道を述べること、また、それを述べた文”は「核戦略論」だと思います。

 また、“核兵器の開発・製造・保有・配備・実験などをしないことの筋道を述べること、また、それを述べた文”は「非核論」というべきで、日本では「非核論」に基づいて多くの場合に共通に適用される基本的な決まり・法則として「非核三原則」が確立されでいるはずです。

 最近波紋を呼んだ中川昭一自民党政調会長や麻生太郎外相の核武装関連発言は、“「非核論」に基づいて核兵器による武装をするべきだ”という筋道を述べることが必要だ、または、そのような筋道を述べることは構わないというもので、端から論理破綻をきたすことが明らかな根本的な矛盾を包含したものであり、精神の状態が普通ではなく正常な言動ができない人でもない限り「頭の体操」にもならないと思います。
他方、朝日新聞の一頁すべてを使った長い対談の内容を私は読んでいませんが、「日本は核武装すべきだ」というトッド氏の「日本核武装論」と、「日本は核武装をすべきでない」という若宮氏の「日本非核論」との対立した言葉のやりとりは、どうみても「日本核武装是非議論(日本が核武装することの是非についての互いの意見を述べて論じ合った内容)」というのが妥当であり、1万歩譲ったとしても「日本核武装議論(日本が核武装するべきだということついての互いの意見を述べて論じ合った内容)」というの不当だと思います。

前記のように、日本語で認識する概念の根本的な違いをご存じない人に、物事の是非を論じたり説明したりすることを担当させる大衆通信媒体はないと思いますが、古森義久様のような著名なジャーナリストが、その微妙な相違を恣意的に利用して論説すると世論が混乱し“自称ジャーナリストだが実際には自民党右派・靖国右翼の御用言論人で、論調としては親米保守思想を基調とする”などという下世話の風評の信憑性が高くなってしまうのではないでしょうか?

 
 

2006/11/15 19:20

Commented by mochizuki さん

古森義久様:
余談ですが、あなた様の“今回の日本の核武装議論ですが、実は私は日本の核武装には否定的立場をはっきりさせてきました。だから特にそのための議論もいま急いでする必要はないと思ってきたのです。ところが朝日新聞が「議論もしてはならない」と主張し始めると、これまでの多数の事例のように、その正反対の道を選ぶのが日本にとっての利益になるのかな、といま感じ始めました。 上記はまったくのジョークではありません。”との件に至っては、「産経新聞の論説委員」というのは“completely untrue”で、「物事の是非を論じたり説明したりすることはなく、産経新聞において商売敵の朝日新聞を只管に貶す“demagoguery”の担当者」という方が“completely true”ではないかと思われます。

 
 
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2006/11/08 02:23

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